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ウェルビーイング(Well-being)ってなんだろう


前回の記事「自分らしく人生をよりよく生きる、って?」でも少し触れました、【ウェルビーイング(Well-being)】について、今回はもう少し詳しくしたためてみたいと思います。


誰かのこと、過去や未来のことに悩んだり考えたりする私たちですが、自分自身に対してはどれだけ気にかけ、大切にできているでしょうか?

自分の気持ち、存在…大切に向き合いケアできていますか?

前向きな時間、楽しい時間、ポジティブな気持ち…そういったものを抱くための積極的な活動やスキルがあるとしたら、自分の豊かな心と時間のために、少し知ってみませんか?


そんなことを考え、ふと振り返る時間になれたらと願っています。


〜前を向く力を育てるために〜

どんなに順調に見えるときでも、人生には思いがけない困難が訪れることがあります。けれど、私たちには「前を向く力」があります。それが「ウェルビーイング(Well-being)」を育てる力です。

ウェルビーイングとは、「心と体、そして社会の中で健やかに、よりよく生きる力」のこと。これは一時的な幸せを意味するものではなく、自分自身と周囲とのつながりを大切にしながら、毎日を丁寧に過ごすことから育まれていきます。


ウェルビーイングの定義

ウェルビーイングということばは、学問やその領域によってその定義にバラつきがあります。絶対的な「これ」というものは今のところ確立していません。


心理学の中でもポジティブ心理学という領域では、その創始者であるセリグマン(Seligman)が5つの要素からなる「PERMAモデル」としてウェルビーイングを定義しています。


  • P: Positive Emotion(ポジティブ感情)

  • E: Engagement(没頭)

  • R: Relationships(人間関係)

  • M: Meaning(意味・意義)

  • A: Accomplishment(達成感)


これは、単なる「幸せ」ではなく、「よりよく生きるための要素のバランス」として、主観的な幸福感と客観的な機能性の両方に注目しているのが特徴とされています。


また、心理学者のエド・ディーナー(Ed Diener)は、ウェルビーイングを主観的幸福感(Subjective Well-being: SWB)として測定可能なものと捉えました。

それには以下の3要素が含まれます。


  • ポジティブ感情の頻度(positive affect)

  • ネガティブ感情の少なさ(low negative affect)

  • 生活満足度(life satisfaction)


これは、個人の感じ方や評価を中心に据えた定義です。


さらに、前回にも記載したWHO(世界保健機関)の定義(1948)によると、

「健康とは、単に病気や虚弱でないというだけでなく、身体的、精神的、社会的に完全に良好な状態(a state of complete physical, mental and social well-being)である。」

とのことです。


これは医学モデルを超えて、生活全体の質(Quality of Life)に注目した定義となっているのが特徴です。



ウェルビーイングの5つの柱


1. 感情的な幸福(Emotional well-being)

ストレスとうまく付き合い、自分の感情を優しく受けとめられること。リラックスの習慣を持ったり、自分を大切にする時間をとることで、心の回復力(レジリエンス)も高まります。


2. 身体の健康(Physical well-being)

健康的な食事や、体を動かす習慣は、私たちの気分にも大きな影響を与えます。心と体はつながっているからこそ、小さなセルフケアが大きな力になります。


3. 社会的な幸福(Social well-being)

誰かと笑ったり、支え合えたりすること。大切なのは「たくさん」つながることより、「心地よく」つながることです。感謝を伝えたり、誰かに優しくすることで、心はあたたかく満たされていきます。


4. 職場での幸福(Workplace well-being)

自分にとって意味のあることを見つけて、やりがいを持って働けること。バランスを大切にしながら、自分らしい働き方を見つけていくことが、毎日の充実感につながります。


5. 社会全体の幸福(Societal well-being)

自分の暮らす地域や地球と、前向きな関係を築いていくこと。リサイクルやボランティア、小さな親切など、自分の行動が誰かの幸せにつながるとき、私たちは「つながって生きている」実感を得ることができます。


幸福につながる5つの習慣


イギリスのNHS(国民保健サービス)でも提唱されている「5つの習慣」は、日々の暮らしにウェルビーイングを取り入れるシンプルなヒントです。

以下にご紹介いたします。


1. Connect 〜つながる〜

良好な人間関係は、心の健康を支えてくれます。人だけでなく、自分自身、動物、自然、そして自分の「本当の欲求」とのつながりを意識してみましょう。繋がりすぎて疲れてしまうときは、「誰と、どう繋がりたいか」を選ぶことも大切です。


2. Keep Learning 〜学びつづける〜

学びは、心の栄養です。必ずしも大きな挑戦である必要はありません。新しいレシピに挑戦したり、興味のあることを調べてみたり、小さなことで構いません。自分の「好き」や「やってみたい」を追いかけることが、満足感につながります。


3. Be Active 〜体を動かす〜

身体を動かすことは、気持ちも整えてくれます。散歩でもストレッチでもOK。日々の中で少しずつ身体を動かすことで、心にも元気が戻ってきます。


4. Take Notice 〜気づきを持つ〜

忙しい毎日の中で、ほんの少し立ち止まり、自分の心や体に目を向けてみましょう。今、どんな気持ち?どんな風景が目に入っている?「今この瞬間」に意識を向けるマインドフルな時間は、私たちの心を穏やかにしてくれます。


5. Give 〜与える〜

誰かにちょっと優しくすることは、自分の幸せにもつながります。笑顔を向ける、ありがとうを伝える、小さな親切をする…。与えることは、受け取ること以上に私たちの心をあたためてくれます。



ウェルビーイングは、特別なスキルが必要なものではありません。むしろ、日々の暮らしの中で「少し丁寧に過ごすこと」から育っていくもの。

よりよい状態、よりよい人生というのは人それぞれ異なって当たり前のものです。

人と比べられるものではないので、「あなたにとって」「私にとって」を大切に考えてみるといいですね。

日本人である私自身や日本の文化的な【集団】や【和】への特徴的な考え方も、社会的なウェルビーイングへと影響を与えるかもしれません。


自分自身とまわりの人の幸せを大切にしながら、少しずつ、心と体を整えていってみませんか?

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