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自分らしく人生をよりよく生きる、って?

 自分らしく、自分の人生をよりよく生きるって、なんだろう…

 自分の人生に満足しているだろうか、まあこんなもんかな、と受け入れられているでしょうか。

 こんなはずじゃなかった、と悔やんだり、誰かを恨む気持ちが湧いてきたり…そういったこともときにはあるかもしれませんね。

 それらもとても大切なあなたの生の気持ちです。ですが、その気持ちを抱き続けることは、あなたにとって幸せな時間でしょうか?


よりよく生きるってなんだろう…今回はそんなことを考え、以下に3点にまとめてみたいと思います。



1.ウェルビーイング


みなさんはウェルビーイング(Well-being)という言葉を聞いたことはありますか?


世界保健機関 (WHO) は、健康を「身体的、精神的、社会的に完全に良好な状態」と定義しており、ウェルビーイングは、この健康の概念をより包括的に捉えたものとして位置づけられます。


また、心理学では、ウェルビーイングは、主観的ウェルビーイング (個人の人生に対する満足度や幸福感) と、心理的ウェルビーイング (自己実現、成長、良好な人間関係など) の両面から捉えられます。


人々が個人的および社会的レベルの両方でどのように感じ、どのように機能し、そして全体としてどのように人生を評価するかとして理解することができる

(“wellbeing can be understood as how people feel and how they function both on a personal and social level, and how they evaluate their lives as a whole”)【Michaelson J., Mahony S., Schifferes J. (2012)】

という定義も広く用いられているようです。


学問やその領域によって「ウェルビーイング」の定義は様々あり、一貫性はありつつも内容が広範囲にわたり不明瞭さの残る定義となってしまうこともあるようですが、近年ではポジティブ心理学やウェルビーイングの考え方が急速に広まり発展しているのは、より人々の関心があり重要であるという認識があるという表れでもあるようです。


★ウェルビーイングの要素


 自分の心も身体も、社会的な生活も健康でいられるとしたら、それは確かに理想的な気もしますね。ですが、誰でもすべてが完璧という瞬間はとても難しいものです。さらに【完璧】を維持するということはどれだけあるものなのでしょうか?


 ちょっと疲れたり、体調を崩したり、怪我をしたり、学校や仕事でうまくいかないことがあったり…そういったことを誰でもいつでも経験しますね。

 ウェルビーイングは単に「病気がない状態」ではなく、心身の健やかさ、人生の満足感、自分らしさの実感が調和した状態を指します。完璧ではなくても、程よく調和して満足しているような状態なのですね。

 この状態を支えるのは、以下の要素とされています。


  • ポジティブな感情(喜び、感謝、安心)

  • 人との良い関係(つながり、共感、支え合い)

  • 人生の意味や目的(自分が大切にしていること)

  • 達成感(何かに取り組み、やり遂げる感覚)

  • 心と体の健康(休息、運動、栄養など)


 これらは誰にとっても大切なもの。でも、毎日100点満点で揃っている必要はありません。そして人それぞれ違いもあるものです。「今、何が自分にとって必要かな?」と立ち止まって考えることが、ウェルビーイングへの第一歩なのです。


 人との交流を持つこと、安心や感謝の思いをもつこと、自分を大切にする時間…など、ウェルビーイングを高めることを狙いとした活動にはさまざまなものがあります。

 諸研究だけでなく、実際に過去にウェルビーイングの要素を取り入れたグループセッションでは、そのフィードバックとして癒しや安らぎの時間であったことを教えていただくことが多かったように経験として感じられています。


以下にはウェルビーイングに貢献されると示唆されているスキルの一部をご紹介します。 


2.成長型マインドセット

「私はこういう人間だから」

「どうせうまくいかない」

…そういった思い込みは、時に私たちを縛ってしまうことがあります。


 心理学者キャロル・ドゥエック氏が提唱した「成長型マインドセット(growth mindset)」では、「今できないことも、努力や経験(学び)で変わっていける」という考え方をします。

 この視点を持つことで、失敗や壁にぶつかった時にも、「これは学ぶチャンスかもしれない」と前向きに捉えることができるようになっていきます。自分を責めるのではなく、「少しずつ進めばいい」「今は途中なんだ」と受け止められると、心にも余白が生まれます。

 普段は知らない人が陸上選手のように走ろうと思っても急には出来ません。

 走り方を知り、練習を重ねて筋肉をつけて、だんだんと目標に向かって行きますね。

 脳も同じで、学びや経験を重ねる中で強化をしていくことができます。


成長型マインドセットを育てることで、

  • 落ち込みからの回復が早くなる(困難から立ち直る力、レジリエンスの向上)

  • 自信や意欲が高まりやすくなる

  • 人との関係も柔らかく、前向きになる

といった良い影響が、研究でも示されています。



3.レジリエンス


 レジリエンス(resilience)とは、もとは工学や物理学の世界で使われている言葉で、外力によって変形した物体が、元の形に戻ろうとする力、つまり弾性や復元力を指す言葉です。

 そこから転じて、心理学では困難な出来事から立ち直る力、とされています。

 私たちの生活の中には思いがけないことや、どうしようもないことも起こります。そんな時、私たちを支えてくれるのがレジリエンスです。それは特別な人だけが持っているものではなく、誰の中にも育てることができる心の力です。


レジリエンスを高めるには:

  • 信頼できる人とのつながりを持つ

  • 自分の感情を言葉にしてみる

  • 小さな成功体験を積み重ねる

  • 体を大切にする(睡眠・栄養・運動)

  • 自分の「強み」に気づき、活かす

といった日々の積み重ねが、とても大きな意味を持つとされています。



4.おわりに

 ウェルビーイング、成長マインドセット、レジリエンス…

それぞれの概念をお伝えしましたが、よりよい自分でいるためのヒントとなれていれば幸いです。

 私たちの心と脳は、日々のほんのちょっとした選択や習慣で、あるいはちょっとした変化や挑戦で、今よりもっと豊かでしなやかに育っていく可能性があります。

 科学によって裏付けられた小さな「行動」「挑戦」「変化」に一歩踏み出して取り組んでみて、あなたの今日という日を、「少しいい一歩」としてみていただけたらと願っています。


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