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「折れない心」の副作用…今が苦しくて仕方のない方と、その周りの方へ


学校、仕事、子育て、人間関係…


日々生活する中で、いろんな「しんどいな」「つらいな」が散りばめられていて


私たちは日々それらと折り合いをつけながら過ごしています。


ですが、中にはうまく折り合いをつけづらいようなものがあるときもあり、


それらがだんだん積もっていきやがてストレスとなってのしかかり、


対処がうまく機能しないままそれが継続すると


日常生活に支障が生じてきて、どうすることも出来ないように感じられたり孤独感をいだいてしまったりすることがあります。


いよいよどうしようもなくなってから、やっとの思いでカウンセリングや病院に繋がる方もおられ、そこでお話を伺った際には、「ああこれまで人知れず耐えて頑張ってこられたのだろうな」と感じずにはいられない、、そういうことも少なくありません。


ギリギリまで弱音を吐かず、人に心配させまいと弱った姿を見せず、人に頼らず、自分を奮い立たせて頑張り続ける…


そういう方にもこれまでたくさんお会いしてきました。



本当に大変なエネルギーを燃やしてこられ、使い果たしてしまわれたのだろうと感じられるのです。


悩みながらも負けないように頑張り闘い続けてこられた、時間の積み重ねが確かにあるのですね。


つらいとか、苦しいとか、感じられるすべてのことはあなたの心からの大切なメッセージですので、軽んじられて良いものはひとつもありません。


長い時間の中で抑えてため込んでこられたいろいろな思いを、外に吐き出しながら、心の整理をして、休息を与え、エネルギーを蓄えていく時間が必要なときもあります。


それは決して怠けたり甘えたりしているのではなく、未来に向かって準備をしている証でもあります。


最近では「折れない心」などという表現もみかけるようになりました。


強くあろうとする意味を感じ取ることもでき、言いたいことも理解は出来ます。


しかし、一方で「心が折れてはいけない」というような案に込められたメッセージが同時に伝わってしまう恐れも備えられているという実情もあります。


日本の文化的背景もあるのでしょうが、どうしてもこの「精神論」的なニュアンスを帯びた思想というのは私たちの中に今も残っているのだなあ、と気づかされる思いもしております。



ずっと走り続けることは難しいように、

ずっと眠らないで活動し続けることは難しいように、

必要な時に心を休めないでいることもまた難しいことです。


「しっかりと休みましょう」「休むのも仕事のうち」などと表現されるのはこういった事情もあるためなのです。


あることで、例えば仕事で、学校で、あるいは関りのある人間関係で、うまくいかないことがあってすべてがダメなように感じられることがあります。


それほど、そのことはあなたにとって大きな影響を及ぼしていて、あなたの生活の中で大きな部分を占めているのかもしれません。


あなたの生活の大部分を占めることがうまくいっていないとしたら、大変に悩まれ苦しくなってしまわれるのも自然なことです。それだけ一生懸命に考えていらっしゃるのでしょうね。


何度も考えていくうちに、だんだんと悪循環が出来上がってしまっていたり、心がしんどくなるにしたがって見え方の幅も狭まってしまい知らず知らずのうちに偏った見え方や考え方に陥ってしまっていることがあるものですから、苦しさやしんどさが生じている際にはなるべく早めに誰か頼れる身の回りの人、あるいは病院やカウンセリングなど専門家に頼ることは、回復を早めていくきっかけをつくるためにも大切なアクションのひとつです。


今「なんか苦しいな」「うまくいかないな」と感じられている場合には、ぜひ身近な”頼ってみてもいいかなと思える人”に頼ってみてくださいね。


思い当たらない場合には心のお医者さんや臨床心理士など心の専門家に相談をされてみることをお勧めします。


身体の傷と同じように、心の傷も深ければ深いほど、治るのに時間を要することが多いですから、傷が深くなりすぎる前に、早めに治療していけるといいなと心から願っています。




*「つらそうな方」「心配な方」が周囲にいる、という方へ


なにか心配になる方が身近にいらっしゃる方へ。


気づいて下さり、ありがとうございます。


きっと、その方の心強い味方となっていらっしゃるのかもしれません。


あるいは、辛さをうちあけられて、急なことに驚かれ動揺されていらっしゃる方もおられるかもしれませんね。


辛さを打ち明けられた際には、ぜひ伝えてくれたことについて感謝を伝えてあげていただけたらと願います。


もしかしたら「もっと早くに言ってくれれば」「なんでそのとき話してくれなかったの」と感じられることもあるかもしれません。


しかし、こういった言葉は、心配をかけまいと頑張って耐えてこられたその方の努力を否定してしまうような響きを持って、傷つけてしまう可能性があります。


言えなかった、あるいは言わなかった理由があるかもしれません。


まずは辛いと伝えてくれる方がいらした時には、「よくぞ話してくれたね」と全力で受け入れてほしいと願います。


どんな言葉でも、どんなペースでも、どっしりと構えて耳を傾ける、受け入れることを目指せると理想ですね。


そして、打ち明けられた内容によっては、お一人では対処しきれないこともあるかもしれません。


そのような時には、ひとりで抱え込んで対処しようとはされすぎずに、当人の話を聴いてサポートをしつつ、病院の受診やカウンセリングを受けることを提案していただけたらと願います。




苦しいということは、あなたの中の大切な部分が脅かされているSOSとも考えられます。


その世界がすべてのように感じられて、そこでうまくいかなかったらもうおしまいだ…そんな風にさえ感じられることもあるでしょう。


ですが、全てのように感じられるその世界は、見えないほど広がる世界の一部でもあります。


苦しいときには、属している世界からすこし距離を置く必要のあるタイミングであったり、変化していく過程で生じているストレスなのかもしれません。


いずれにしても、苦しさを一人で抱え込むことはとてもしんどいものです。


心が折れないように、みたいな文言を目にすることがありますが、折れたっていいんです、人間なんですから。


折れちゃいけないみたいなメッセージに伝わってしまうことをとても懸念しています。


強い心に鍛えていくこともとても素晴らしいことです。


しかし、ときに折れてもいいんです、弱っていいんです、そうなったときに、また必要な時間をかけて回復していく術を身につけていっても良いのです。


どうかお一人で苦しまれず、愚痴を吐き出しながら、弱音を吐きながら、進んで行けますことを心から願い、支え合えたらと願います。

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