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Writer's picturepopo

The Imaginary Audience(想像上の聴衆)

青年期・思春期頃になると、たとえば学校や出かけた先で、周りの人に見られている、なにか思われているような気がしてしまうことがあります。


最近では、青年期のみならず、大人になりもう少し年上の年代の方にも、こういった現象がみられることがよくあるようです。


ふと視界に飛び込んできた誰かがこちらを見て話をしている。


耳をそばだてて私の話を聞かれているのではないか…


きっとあっちのグループでなにか自分のことを言っているんじゃないか…


そんな風に感じられると、不安になったり緊張したり、恥ずかしいような思いが生じてきて苦しくなってしまいますよね。


このように感じられそれを信じてしまう心理状態になることがある

そう話されているということと実際にそうかという現実的な判断が難しいことがある

このような現象は私たちが発達していく過程で見られることがある、


ということをアメリカの児童心理学者のデイビッド・エルキンドは説明しました。


みんなが自分を見ているようで、

自分の容姿や性格について自信のない部分に気づかれている気がして、


恥ずかしさや不安が湧いて襲ってくる。


そんなご経験をされたことのある方も、きっと少なくはないと思われます。


それほど一般的で誰にも起こり得ることでもあるのですね。


まわりが自分を見て何かを言っているような、何かを思っているような気がして不安や恥ずかしさに襲われることがあるかと思いますが、実際にはその通りであることはあまりないことが知られています。


それぞれの考えやそのとき行っていることに忙しくしていて、視線はあなたに向いているように見えても、それは実際にあなたを見ているわけでなく、別の場所、あるいはぼんやりとその方向を見ながら全く別のことを考えているだけかもしれません。


そして、面白いことに、自分も誰かにそのように思われている可能性があります。


自分自身の場合にあてはめたとき、ふだん、誰かについてよく観察して、行動や容姿について批判的な考えを持ったり欠点を見つめたりしているでしょうか?


そんなことないよ、という方は決して少なくないでしょう。


むしろ『今日のご飯はなにかな』『今度のお出かけどうしようかな』『あれ買おうか迷うな』…など全く別のことを考えていることも少なくありません。


一時期話題になりました『多分そいつ、今頃パフェとか食ってるよ』という本は、とても面白くてわかりやすくよくできているなあと楽しく読んだことがあります。


自分のとらわれている考えは自分の中の考えで、外で実際に起きていることとはギャップがあるよ、という日常生活を4コマ漫画にして紹介してくれています。


特に私にメリットがあるわけではないAmazonリンクを貼っておきますので、ご関心のある方はご覧くださいね。↓



人と比べすぎたり、人に嫌われないように同調しすぎる必要はありません。


自分には自分の個性が、人には人の個性があります。


自分という存在は唯一無二で、かけがえのない存在です。


自分らしさも、誰かのその人らしさも大切に尊重し合いながら、ほどほどに心地よい距離をとって過ごしていけるといいなあと思います。


どうしても人になにか言われてそう・思われていそうに感じられて苦しいとき、うまく自分のコントロールができないほどのときには、一度身近な頼れる人や相談できる人(家族、先生、カウンセラー、心理士など)に相談をしてみてもいいかもしれませんね。


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