「投影」と生活の中での気づき
- popo
- May 9
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心理学には「投影」という考え方があります。
この考えは精神分析で有名なフロイトの防衛機制の考えの中によく説明され、心理学を学ぶ人にとっては必ず通る道の中で出てくる言葉です。
この「投影」とは、簡単に説明をすると【自分の心の中にあるものを、外の人に映し出してみる】働きをしています。
自分の中の考えや思いなどが、他者に映し出されて見えるというのは面白いですよね。
たとえば、「Aさんは私のことが苦手に違いない」と感じるときには、実は自分がAさんを苦手に思っている、なんてことがあります。
これも投影の働きのうちのひとつですね。
また、仕事や勉強でうまくいっている人をみたとき、気になって悔しくなったり、ムカついたりするご経験をされたことのある方もいらっしゃるかもしれませんが、
そんなときには、もしかしたら自分が仕事や勉強でうまくいっていない現状があって焦りや不安が隠れているのかもしれません。
こういった感じで、私たちは生活の中で自分のなかにあるもの、思い、考えを無意識に相手に映し出してみてしまっていることがよくあります。
これは生活の中でなかなか気づきにくいことなのですが、ふと
「なんでこんなにイライラするんだろう」
「いつもこの人に会うと・ここに来ると、こんな気持ちになる」
と感じられるようなことがあった場合には、どうしてだろう?とその思いに問いかけ深めてみると、ときには脆く、傷つきやすいような本当の気持ちが隠れているかもしれません。
自分自身に問いかけ、考えてみることを【内省する】と表現することがありますが、これは自分を理解したり振り返ってみる作業にとても助けになります。
ただ、ひとりでするには辛い、しんどくなってしまうようなこともありますので、そんなときには無理に続行せず中断するか、安心できる場所・人に手伝ってもらいながら取り組んでみるのも良いですね。
そうすることで、自分は本当はこんな風に思っていたんだな、この想いがあったから辛かったんだな、苦しかったんだよね、といったことがわかってくることがあります。
カウンセリングでももちろんこうした作業を丁寧に行っていくことが出来ます。
あるいは、日常で可能な範囲で取り組んでみるのもいいですよね。
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